「退職代行って実際どうなの?」と気になっている方へ
「会社を辞めたいけど、言い出せない」「引き止めがしつこくて退職できない」「もう会社と関わりたくない」
そんな悩みから退職代行を検討する人が増えています。でも、いざ調べると「民間・労働組合・弁護士」と種類がいろいろあって、どれを選べばいいのか分からないという方が多いはずです。
この記事では、元転職エージェントとして400社以上の採用を見て、退職代行を使って辞めた求職者も担当してきた筆者が、退職代行の選び方と、使った後の転職への影響まで本音で解説します。
この記事を書いた人(筆者紹介)
大手人材会社で3年間、RA(企業担当)・CA(求職者担当)として勤務。400社以上の採用担当者と関わり、累計100人以上の転職を支援。退職代行を使って前職を辞めた求職者を担当した経験もあり、採用側・転職支援側の両視点から、退職代行のリアルをお伝えします。※筆者自身は退職代行の利用者ではなく、支援者としての経験と公開情報にもとづく解説です。
退職代行とは?なぜ使われるのか
退職代行とは、退職の意思を自分の代わりに会社へ伝えてくれるサービスです。退職届の提出や貸与品の返却も郵送で対応できるため、会社と直接やり取りせずに退職できます。
CAとして退職代行経験者を担当してきた実感として、利用する人には共通の背景があります。
- 上司の引き止めが強く、退職を言い出せない
- パワハラなどで、会社と直接話すこと自体がつらい
- 退職を伝えても受け入れてもらえない
- 有給消化や未払い賃金について交渉したい
「甘え」ではなく、心身を守るための正当な手段として、退職代行は一般的になりつつあります。
退職代行の3つのタイプと違い【ここが最重要】
退職代行を選ぶうえで最も大事なのが、運営元による3タイプの違いです。できることの範囲が大きく変わるので、必ず理解しておきましょう。
ポイントは「交渉が必要かどうか」です。退職を伝えるだけでいいなら民間で十分ですが、有給や未払い賃金でモメそうなら労働組合か弁護士を選ぶ必要があります。
タイプ①|民間業者|とにかく安く辞めたい人向け
民間の退職代行は料金が最も安く、手軽なのが特徴です。ただし退職の意思を伝えることはできても、有給や未払い賃金の「交渉」はできません(法律上、交渉は労働組合か弁護士のみ可能)。「引き止められているだけで、揉め事はない」というシンプルなケースに向いています。
とにかく費用を抑えて、なるべく早く・確実に退職したい人。会社との金銭的な交渉が必要ない人。
費用を抑えて退職したいなら、業界最安値級の退職代行から検討するとよいでしょう。
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タイプ②|労働組合|交渉したいが弁護士は高いと感じる人向け
労働組合が運営する退職代行は、団体交渉権を使って有給消化や未払い賃金の交渉ができるのに、弁護士より費用が手頃という、バランスの良い選択肢です。「交渉はしたいけど、弁護士に頼むほどの大トラブルではない」という多くのケースに合います。
有給休暇の消化や未払い賃金の交渉をしたいが、弁護士費用は抑えたい人。円満に退職条件を整えたい人。
交渉もしたいけれど費用は抑えたいなら、労働組合による退職代行が有力です。
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タイプ③|弁護士|トラブル・パワハラ・損害賠償リスクがある人向け
弁護士による退職代行は費用は高めですが、法的トラブルまですべて対応できるのが強みです。損害賠償請求をちらつかされている、パワハラで慰謝料を請求したい、会社から借金の返済を求められているなど、法律が絡む深刻なケースは弁護士一択です。
会社から損害賠償をちらつかされている人。パワハラの慰謝料請求を考えている人。公務員など特殊な立場の人。とにかく確実・安全に退職したい人。
法的トラブルの可能性がある、あるいは何があっても確実に退職したいなら、弁護士による退職代行が安心です。
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あなたに合うのはどのタイプ?【選び方フローチャート】
どれを選べばいいか迷ったら、次の順番で考えてください。
Q1. 損害賠償・パワハラ慰謝料など法的トラブルがある?
→ YES:弁護士/NO:Q2へ
Q2. 有給消化や未払い賃金の交渉をしたい?
→ YES:労働組合/NO:Q3へ
Q3. とにかく安く、退職を伝えるだけでいい?
→ YES:民間業者
【元エージェントの本音】退職代行を使うと転職に不利になる?
ここは元エージェントとして、多くの人が不安に思う点に正直に答えます。結論から言うと——
退職代行を使ったこと自体が、次の転職で不利になることはほぼありません。
理由はシンプলで、転職先の企業は、あなたが前職をどう辞めたか(退職代行を使ったか)を基本的に知らないからです。退職代行の利用は前職と本人の間の話で、次の会社に伝わる仕組みはありません。
CAとして退職代行で辞めた求職者を担当した経験から言うと、退職代行の利用そのものが選考に響いたケースはほとんど見たことがありません。採用担当が気にするのは「なぜ辞めたのか」「次に何をしたいのか」であって、辞め方の手段ではありません。むしろ、限界まで我慢して心身を壊すより、退職代行を使ってでも次に進んだ方が、キャリアにとってプラスなことも多いです。
ただし1点だけ注意があります。面接で「退職理由」を聞かれたとき、「退職代行を使いました」と自分から言う必要はありません。あくまで「なぜ転職するのか」を前向きに語ればOKです。退職理由の伝え方はこちらで解説しています。
関連記事:転職面接で退職理由を聞かれたら?【元エージェント】
退職代行を使った後の転職の進め方
退職代行で辞めた後は、できるだけ早く次の転職活動を始めるのがおすすめです。特に退職後(無職の状態)で辞めた場合は、空白期間が長くなるほど転職で不利になりやすいためです。
退職代行で会社を辞めて「解放された」安心感から、次の活動を先延ばしにしてしまう人がいます。空白期間は短いほど有利です。辞めたら早めに転職エージェントに登録し、次のキャリアを整理し始めましょう。
転職エージェントは、空白期間のある人の転職サポートにも慣れています。退職後の転職の進め方や、登録のタイミングはこちらで詳しく解説しています。
まとめ|退職代行はタイプ選びが9割。辞めた後の転職も見据えて
この記事のポイントを振り返り
- 退職代行は「民間・労働組合・弁護士」の3タイプ。交渉の必要性で選ぶ
- 安く辞めるだけなら民間、交渉したいなら労働組合、法的トラブルは弁護士
- 退職代行を使っても、次の転職で不利になることはほぼない
- 辞めた後は空白期間を作りすぎず、早めに転職活動を始める
退職は、人生の大切な転機です。我慢して心身を壊す前に、自分に合った方法で次の一歩を踏み出しましょう。
自分に合った退職代行を選ぼう
最後に、タイプ別のおすすめをもう一度整理します。
▼ とにかく安く辞めたい(民間)
▼ 有給・未払い賃金を交渉したい(労働組合)
▼ 法的トラブル・パワハラがある(弁護士)



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